家づくりする際に車椅子を利用する家族がいる場合は、バリアフリーにするのはもちろんですが、それに加えて車椅子が通れる幅を作らなければなりません。
しかし、どれくらいの幅が必要かわからない方もいらっしゃると思います。
そんな方に向けて、車椅子の幅や車椅子が通れる家の幅の詳細についてご紹介します。
□車椅子の幅はどれくらい?
車椅子が通れる家を作るためには車椅子の幅を知っておく必要があります。
車椅子の種類によって一般的な幅はことなるのでそれぞれ紹介します。
*手押しの手動車椅子の幅
JIS(日本工業規格)の規定によると、手動車椅子の幅は610mmです。
さらに日本工業規格では、全長1050mm、全高880mmの寸法が定められています。
ただし、車椅子を利用する人によって大きさは変わるので、その人の車椅子の幅を確認しておく必要があります。
*電動車椅子の幅
同じくJIS(日本工業規格)の規定では、電動車椅子の幅は700mmと決められています。
さらに、全長1200mm、全高1090mmという寸法が標準です。
バッテリーを格納し、動かすための動力が必要なので、手動車椅子よりも幅は大きめに定められています。
□車椅子が通るのに必要な幅と見るべき間取り
車椅子が通れる幅があるか確認すべき間取りは大きく分けて、家のスロープ、玄関ドア、廊下、トイレの4種類です。
その際には単なる幅だけではなく、車椅子の可動域や動きの性質をも考慮します。
車椅子で移動かつ曲がれる幅の寸法は車椅子の幅プラス100mmが最低でも必要です。
さらに、この幅にプラス100mmから200mmあると余裕を持って車椅子生活をおくれるでしょう。
前述した700mmが規格の手動車椅子を例に挙げると、家の幅は最低800mm必要でゆとりを持たせるには900mmから1000mmあるのが好ましいです。
曲がり角がある場所には1000mm以上の幅を確保したいです。
また、家の間取りの幅を確認する時には、外法(そとのり)と内法(うちのり)を区別できていなければなりません。
外法とは建物の枠の外側から外側の寸法のことで、内法は建物の枠の内側から内側の寸法を指します。
車椅子が通れる幅を確認する時は、通行できる有効幅を表す内法を考慮します。
□まとめ
車椅子の幅をわかっておくことと、車椅子を利用する家を作る際に役立ちます。
手動車椅子や電動車椅子によって幅は変わるので自分の車椅子の幅をしっかり確認しておきましょう。
また、家の幅を大きめの幅を確保しておくと、余裕を持って車椅子が通れるでしょう。
家の幅を確認する際には必ず有効幅である内法を確認してください。
車椅子が通れる家づくりでお困りの方は、当社がご希望をお聞きして、設計・施工をご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。