耐震性に関心を持つ人々にとって、「耐震等級3相当」という言葉は一見魅力的に聞こえます。
しかし、耐震等級3とは何が違うのか、そのメリットとデメリットは何でしょうか。
本記事では、これらの疑問に答えていきます。
□耐震等級3相当とは?耐震等級3と何が異なる?
・認定の有無
耐震等級3相当と耐震等級3の最も顕著な違いは、認定の有無です。
耐震等級3は、第三者機関によってその性能が評価され、認定された住宅を指します。
一方で、耐震等級3相当は、その名の通り「相当する」耐震性能を持つとされるものの、正式な認定は受けていない住宅です。
・「相当」という言葉
耐震等級3相当という言葉は、実は住宅業界が作り出した造語です。
この言葉は、耐震等級3に匹敵する性能を持つ住宅を市場に出すために生まれました。
しかし、この認定は第三者機関によるものではなく、各住宅会社が独自に判断しています。
・認定費用の節約
耐震等級3の認定を受けるためには、20~30万円程度の費用がかかります。
この費用を節約するため、一部の住宅は耐震等級3相当として市場に出されています。
□耐震等級3相当のメリット・デメリットとは?
*耐震等級3相当のメリット
・安全性が高く地震に強い
耐震等級3相当の家は、認定を受けていないものの、耐震等級3と同等の強度を持っています。
これにより、大規模な地震が発生しても、家が倒壊するリスクを大幅に減らせます。
・売却時の評価
耐震等級3相当の家は、将来的に売却する際にも高評価が期待できます。
特に、地震に強い家を求める人々にとっては、この点が大きな魅力となるでしょう。
*耐震等級3相当のデメリット
・耐震性の不確かさ
耐震等級3相当の家、最大のデメリットは、その耐震性が第三者機関によって確認されていない点です。
これにより、実際の耐震性がどれだけ高いのかが不明確となります。
・間取りの制限
耐震等級3相当の家を選ぶと、間取りに一定の制限がかかる可能性があります。
これは、耐震性を確保するために必要な柱や壁が多くなるためです。
・金利と保険
耐震等級3相当の家では、住宅ローンの金利優遇や地震保険の割引が受けられない場合が多いです。
これらの金銭的なデメリットも考慮に入れる必要があります。
□まとめ
耐震等級3相当の家は、耐震等級3と同等の耐震性を持っているとされています。
しかし、その耐震性が第三者機関によって確認されていないため、いくつかのリスクも存在します。
また、金利や保険に関する金銭的なデメリットも無視できません。
耐震性とコスト、どちらを重視するかは最終的には個人にゆだねられますが、この記事がその選択の一助となれば幸いです。